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この記事の監修者 : 代表取締役 西市 匠

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塗装技能士1級 / 樹脂接着剤注入施工技能士1級
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15年以上にわたり建築業界にて従事してきた経験や知見をもとに、住まいや塗装に関する情報を発信しております。


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外壁の膨れ・剥がれはなぜ危険?発生原因と放置するリスク

外壁に膨れや剥がれが発生する原因と、放置した場合に起こり得る問題を解説します。表面だけを塗り直しても再発することがあるため、塗膜の内側や下地まで確認することが大切です。


目次

外壁の膨れ・剥がれとは

塗膜の膨らみは、住宅内にすでに湿気が侵入している証拠

外壁の膨れとは、塗膜の一部が下地から浮き上がり、水ぶくれのように盛り上がった状態です。剥がれとは、塗膜が下地に密着できなくなり、端からめくれたり破片状に落ちたりしている状態を指します。

膨れと剥がれは別々の症状に見えますが、実際には関係しています。小さな膨れが温度変化や雨水の影響を受け続けることで破れ、塗膜の剥がれへ進行することがあります。

塗膜には、外壁の色や模様を整えるだけでなく、雨水や紫外線から外壁材を守る役割があります。膨れや剥がれが発生している場合は、塗膜の保護機能が十分に働いていない可能性があります。

膨れと剥がれの違い

膨れは、塗膜と下地の間に水分や空気などが入り、塗膜が内側から押し上げられている状態です。

剥がれは、塗膜と下地の密着力が低下し、塗膜が外壁から離れている状態です。膨れが破れて剥がれる場合もあれば、下地処理や塗料の適合性などの問題によって、膨れを経ずに剥がれる場合もあります。

外壁に膨れや剥がれが発生すると何が問題なのか

外壁の膨れや剥がれで問題となるのは、見た目が悪くなることだけではありません。

塗膜が浮いたり剥がれたりすると、外壁材を雨水や紫外線から守る機能が低下します。放置期間が長くなると、塗膜だけでなく、外壁材や下地まで傷む可能性があります。

外壁の防水性が低下する

塗膜が剥がれた部分では、外壁材が雨水の影響を受けやすくなります。

外壁表面の塗膜だけで、すべての雨水を防いでいるわけではありません。しかし、塗膜による保護が失われると、外壁材が水分を吸収しやすくなります。

吸水と乾燥を繰り返すことで、外壁材の反り、ひび割れ、欠けなどにつながる可能性があります。

紫外線や熱の影響を直接受けやすくなる

塗膜が剥がれた部分は、外壁材が紫外線や熱の影響を直接受けやすくなります。

紫外線、熱、水は、塗膜や外壁材の劣化を進める要因です。特に日当たりの強い南面や西面は、外壁表面の温度が高くなりやすいため、膨れや剥がれが進行することがあります。

外壁材や下地まで傷む可能性がある

窯業系サイディングでは、塗膜の剥がれた部分から水分を吸収し、表面が脆くなったり、反りや欠けが生じたりすることがあります。

モルタル外壁では、ひび割れや浮きが進み、表面のモルタルが欠落する場合があります。

金属部分では、塗膜が剥がれた箇所から錆が発生する可能性があります。塗膜だけの補修で対応できる段階を過ぎると、外壁材の交換や下地補修が必要になることもあります。

外壁が膨れる主な原因

外壁の膨れは、塗膜と下地の間に入り込んだ水分や空気が、塗膜を内側から押し上げることで発生します。

ただし、水分が入り込む原因や、塗膜が浮きやすくなる理由は一つではありません。経年劣化だけでなく、洗浄不足、乾燥不足、下地処理、塗料の組み合わせなどが関係することもあります。

建物内部への水分の侵入

塗膜のひび割れや小さな隙間から雨水が入り込むと、外壁材や旧塗膜の内部に水分が残ることがあります。

日射によって外壁表面の温度が上がると、内部の水分が水蒸気となり、塗膜を内側から押し上げます。

膨れが発生しやすい場所には、次のような箇所があります。

・日当たりの強い南面や西面
・雨が当たりやすい外壁
・ベランダや笠木の周辺
・窓まわり
・ひび割れがある部分
・シーリングが破断している部分

工事の際に作業不良があった場合

外壁表面には、ほこりやカビ、古い塗膜の粉などが付着しています。
これらを十分に洗浄できていなかった場合には粘着性不足となり、膨らみの発生につながります。

また、既に下地から浮いている旧塗膜を残したまま塗装を行ったりするなどして、
工事の際に作業不良があった場合にも発生する可能性があります。

外壁材と塗料の組み合わせが適切でない

外壁には、窯業系サイディング、モルタル、ALC、コンクリート、金属など、さまざまな種類があります。

外壁材や既存塗膜に適合しない下塗り材や塗料を使用すると、十分な密着性を得られない場合があります。

塗料の価格や耐用年数だけでなく、外壁材、既存塗膜、下地の劣化状態に合っているかを確認することが大切です。

外壁が剥がれる主な原因

外壁塗装の剥がれは、塗膜と下地の密着力が失われることで発生します。

塗膜だけが薄く剥がれている場合もあれば、複数の塗膜がまとまって剥がれている場合、外壁材の表面まで一緒に取れている場合もあります。

剥がれ方によって原因や必要な補修方法が異なるため、見えている部分だけで判断しないことが重要です。

経年劣化による密着力の低下

塗膜は、紫外線、雨、熱、風などの影響を受けながら徐々に劣化します。

最初は色あせやチョーキングなどの症状が現れ、劣化が進むと塗膜が硬くなったり、ひび割れたりします。

ひび割れから雨水が入り込むと、塗膜と下地の密着性が低下し、剥がれが発生することがあります。

下地そのものが脆くなっている

塗料が外壁材に密着していても、外壁材の表面が脆くなっている場合は、下地ごと剥がれることがあります。

窯業系サイディングの表面やモルタル外壁が水分や紫外線によって劣化している場合、塗膜だけを強く密着させても、脆くなった表層と一緒に剥がれる可能性があります。

このような状態では、塗装前に脆弱な部分を除去し、下地を補強する必要があります。

見えない工程に品質差が出る

外壁塗装が完成すると、洗浄、下地処理、下塗りなどの工程は見えなくなります。

そのため、完成後の色や艶だけで、工事内容が適切だったかを判断することは困難です。

見積もりや契約の際には、次の内容を確認することが大切です。

・高圧洗浄の方法
・浮いた旧塗膜の除去範囲
・ひび割れや欠損の補修方法
・使用する下塗り材
・塗装回数
・塗料の使用量
・工程ごとの施工写真
・工事完了後の報告方法

膨れや剥がれを放置する危険性

外壁の膨れや剥がれが発生しても、すぐに室内へ雨漏りするとは限りません。

しかし、外壁を保護する塗膜が正常に機能していない状態であるため、放置すると劣化範囲が広がる可能性があります。

小さな膨れでも、内部に水分が残っている場合は、温度変化によって膨張と収縮を繰り返します。やがて塗膜が破れると、破れた部分から雨水が入り込み、周囲の塗膜まで剥がれやすくなります。

補修範囲が広がる可能性

初期の膨れや剥がれであれば、原因や範囲によっては部分補修で対応できることがあります。

しかし、周囲の塗膜まで密着性を失っている場合は、見えている箇所だけを補修しても、隣接部分から再び剥がれる可能性があります。

劣化が広がると、広い範囲の旧塗膜を除去し、下地処理を行ったうえで塗り直す必要があります。

外壁材まで傷んでいる場合は、外壁材の部分交換や張り替えなど、塗装以外の工事が必要になることもあります。

雨漏りにつながる可能性

外壁塗膜の剥がれだけで、直ちに室内へ雨漏りするとは限りません。

一般的な住宅では、外壁材の内側に防水紙が施工されています。しかし、塗膜の剥がれ、外壁材のひび割れ、シーリングの破断、防水紙の不具合などが重なると、雨水が建物内部へ入り込む可能性があります。

次のような症状を伴う場合は、早めの調査が必要です。

・室内に雨染みがある
・雨の後にカビ臭くなる
・窓まわりの壁紙が変色している
・外壁に大きなひび割れがある
・シーリングが切れている
・膨れを押すと水が出る

塗膜や外壁の破片が落下する可能性

剥がれた塗膜や外壁表面の破片は、風によって飛散することがあります。

モルタル、補修材、タイルなどが下地から浮いている場合は、塗膜よりも重い破片が落下する可能性があります。

特に、道路、歩道、玄関、駐車場など、人や車が通る場所の上に剥がれがある場合は注意が必要です。

工事費用が大きくなる可能性

塗膜だけの劣化であれば、塗膜の除去や再塗装で対応できることがあります。

しかし、外壁材や下地まで傷むと、外壁材の交換、防水層の補修、下地の補強などが必要になります。

早めに点検を受ける目的は、すぐに工事を契約することではありません。現時点でどこまで傷んでいるかを把握し、必要以上に工事範囲を広げないためにも重要です。

膨れや剥がれを発見したときの対処方法

外壁に膨れや剥がれを発見した場合は、無理に触ったり剥がしたりせず、専門業者へ調査を依頼してください。

補修などを行うには、施工を行う部位の建材によって適切な処置の内容が異なります。

適切な処置が施されなかった場合、さらに症状を悪化させる場合もあります。

膨れを潰したり塗膜を剥がしたりしない

膨れを指で潰したり、剥がれかけた塗膜を引っ張ったりすると、雨水が入りやすい範囲が広がる可能性があります。

内部に水分があるか確認したくても、自分で穴を開けることは避けてください。

また、剥がれた部分へ市販の塗料や補修材を塗ると、後の調査で原因が分かりにくくなる場合があります。

上から塗るだけでは改善しない

膨れた塗膜は、既に下地から浮いています。その上に新しい塗料を塗っても、旧塗膜ごと剥がれる可能性があります。

剥がれた部分も、脆弱な塗膜や段差を処理せずに塗装すると、補修跡が目立ったり、短期間で再び剥がれたりすることがあります。

一般的な補修では、次のような工程が必要です。

・不具合が起きている範囲の確認
・密着していない塗膜の除去
・外壁材や下地の確認
・ひび割れや欠損の補修
・下地に適した下塗り
・十分な乾燥時間の確保
・規定回数の塗装

雨漏りや外壁内部への水分侵入が原因の場合は、塗装より先に雨水の侵入経路を修繕する必要があります。

部分補修と全面塗装の判断

膨れや剥がれが一部分だけに発生している場合は、部分補修で対応できることがあります。

一方、複数の面に同じ症状がある場合や、外壁全体の塗膜が劣化している場合は、全面的な塗り替えを検討した方がよいことがあります。

症状の大きさだけでなく、外壁全体の状態を確認して判断することが大切です。

部分補修を検討できるケース

次のような場合は、部分補修で対応できる可能性があります。

・症状が限られた範囲にある
・過去に補修した部分だけが剥がれている
・周囲の塗膜は十分に密着している
・外壁材や下地に大きな傷みがない
・雨水の侵入原因が特定できる
・補修後の色や模様の違いを許容できる

ただし、表面上は小さな剥がれでも、周囲の塗膜が広い範囲で浮いていることがあります。補修範囲は現地確認によって判断する必要があります。

全面塗装を検討した方がよいケース

次のような場合は、全面塗装を含めた検討が必要です。

・複数の外壁面に膨れや剥がれがある
・外壁全体にチョーキングやひび割れがある
・前回の塗装から長期間経過している
・塗膜を触ると広い範囲で浮いている
・シーリングの劣化も進んでいる
・部分補修を繰り返している
・足場を設置する必要がある

部分補修の方が一時的な費用は抑えられますが、短期間で別の場所が剥がれると、複数回の補修費用や足場費用が必要になる場合があります。

必要以上に全面塗装を行う必要はない

膨れや剥がれがあるからといって、必ず全面塗装が必要とは限りません。

塗膜全体が健全で、原因も局所的であれば、部分補修で対応できる可能性があります。

重要なのは、部分補修と全面塗装のどちらを勧められたかではなく、その判断理由が具体的に説明されているかです。

見積もりで確認したいポイント

住宅の防水工事にかかる費用

膨れや剥がれの修繕見積もりでは、合計金額だけでなく、原因に対する処置が含まれているかを確認することが大切です。

同じ「外壁補修」や「外壁塗装」という名称でも、旧塗膜の除去範囲、下地補修、使用材料、塗装回数、保証内容によって工事内容は異なります。

原因の説明があるか

見積もりを受け取る前に、膨れや剥がれがなぜ発生したと考えられるのか、説明を受けてください。

原因を断定できない場合でも、考えられる原因と、追加で確認する箇所が示されているかが重要です。

写真だけで工事内容を決めるのではなく、外壁材、旧塗膜、ひび割れ、シーリング、水分の影響などを現地で確認する必要があります。

下地処理の範囲が記載されているか

見積書には、塗装する面積だけでなく、次の内容が記載されているか確認します。

・浮いた塗膜をどこまで除去するか
・ひび割れをどのように補修するか
・脆くなった下地をどのように補強するか
・雨水の侵入箇所へ対応するか
・使用する下塗り材は何か
・何回塗りを行うか

「下地処理一式」とだけ記載されている場合は、具体的な作業内容を確認してください。

使用材料と施工工程が分かるか

上塗り塗料の商品名だけでなく、下塗り材、補修材、塗装回数、乾燥時間なども確認することが大切です。

塗料の性能が高くても、下地処理や乾燥時間が不十分であれば、本来の性能を発揮できない可能性があります。

工事写真や完了報告があるか

膨れや剥がれの修繕では、旧塗膜の除去や下地補修など、完成後に見えなくなる工程が重要です。

次のような記録を受け取れるか確認してください。

・施工前の状態
・旧塗膜を除去した状態
・下地補修の状況
・下塗りの状況
・中塗りと上塗りの状況
・使用した材料
・完成後の状態

保証の対象範囲を確認する

保証は、年数だけで判断せず、対象となる症状や範囲を確認してください。

膨れや剥がれが再発した場合に保証対象となるのか、下地や雨漏りが原因の場合はどうなるのか、部分補修箇所も対象になるのかを確認することが大切です。

再発を防ぐために重要なこと

外壁の膨れや剥がれを修繕する際は、見た目だけを元に戻すのではなく、発生原因をできる限り取り除くことが重要です。

膨れた部分を削って塗り直せば、一時的にはきれいになります。しかし、水分の侵入、脆弱な旧塗膜、下地の劣化などが残っていれば、同じ症状を繰り返す可能性があります。

雨水の侵入経路を確認する

外壁の膨れや剥がれが、水分の影響によって発生している場合は、どこから水が入っているかを確認する必要があります。

水の侵入箇所は、症状が出ている場所と同じとは限りません。

次のような箇所から入った雨水が、外壁内部を移動している場合があります。

・屋根との取り合い
・笠木
・ベランダや防水層
・窓まわり
・換気口や配管まわり
・外壁のひび割れ
・シーリングの破断

塗膜がどの層から剥がれているか確認する

塗膜の剥がれは、どの層から剥がれているかによって原因が異なります。

上塗りだけが剥がれているのか、下塗りから剥がれているのか、旧塗膜ごと剥がれているのか、外壁材の表面まで一緒に取れているのかを確認します。

剥がれている層を確認することで、必要な除去範囲や補修方法を判断しやすくなります。

見えない工程を省略しない

外壁塗装では、完成すると下地処理や下塗りの状態が見えなくなります。

膨れや剥がれを防ぐためには、次のような基本工程を確実に行う必要があります。

・高圧洗浄で汚れや粉を除去する
・密着していない旧塗膜を取り除く
・ひび割れや欠損を補修する
・補修材を十分に乾燥させる
・外壁材に適した下塗り材を使用する
・塗料の塗布量を守る
・工程ごとの乾燥時間を確保する

必要な工程を省いて費用を下げると、数年後に膨れや剥がれが再発し、再び補修費用が必要になる可能性があります。

工事後の記録と対応を確認する

工事中の写真や使用材料の記録が残っていると、どの部分をどのように補修したかを後から確認できます。

施工記録は、お客様が工事内容を確認するためだけでなく、将来別の不具合が発生した際に原因を判断する資料にもなります。

工事業者を選ぶ際は、完成時の見た目だけでなく、施工記録、保証、定期点検、不具合発生時の対応まで確認することが大切です。

外壁の膨れ・剥がれは早めに原因を確認しましょう

外壁の膨れや剥がれは、単なる外観上の問題ではありません。

塗膜による保護機能が低下し、放置すると外壁材や下地の劣化、雨水の侵入、塗膜や外壁材の落下につながる可能性があります。

ただし、症状を見つけたからといって、必ず外壁全体の塗装が必要になるわけではありません。

重要なのは、次の内容を確認することです。

・膨れや剥がれが発生した原因
・症状がどこまで広がっているか
・塗膜だけの問題か
・外壁材や下地まで傷んでいるか
・部分補修で対応できるか
・雨水の侵入経路がないか

匠PAINTでは、愛媛県・松山市を中心に、外壁の塗膜、外壁材、ひび割れ、シーリング、雨水の侵入経路などを確認し、必要な工事内容をご説明しています。

目先の安さだけでなく、今回の工事で原因に対応できるか、同じ症状を繰り返さないか、工事後も安心して暮らせるかを重視してご提案します。

外壁の膨れや剥がれが気になる場合は、無理に剥がしたり上から塗ったりせず、無料見積もり・現地調査をご利用ください。

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