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【坪数による金額提示は、塗装会社による罠】塗装工事の金額・費用を調べるときの注意点とは?

目次

【坪数は当てにならない】塗装工事の金額・費用を調べるときの注意点とは?

この度は、匠PAINTのブログを閲覧いただきありがとうございます。
この記事が皆様の暮らしのちょっとした役に立つことができたら、幸いです。

過去に一度でも住まいの塗り替えをご検討されている方なら、「塗装工事にかかる費用・金額」といったことは大変、気になるところではないでしょうか?
塗装のことはよくわからないし、どれぐらいするものなのかも分からない。
調べてみても、実際どれぐらいの金額になるのか分からない。
実際に見積もりをお願いしたら、調べていた金額と全然違う金額を提示された。


今回は、そんな【塗装工事の金額・費用を調べるときの注意点】のお話です。

【〇〇坪、〇〇万円〜で塗り替えができる!!】
塗装会社を探していて、実際にこのような文言をご覧になられた方は、いらっしゃいませんか?

実はこれ、塗装会社の罠です。あえてわざと値段が少なくなるように記載しているだけで、
実際に見積もりをお願いすると、表示されていた価格の2倍!下手をすると、10倍近くの金額を提示されるケースがあります。

この記事では、そういった罠に引っかからないようにする方法と、実際、どのようにして金額をご提示するのかを解説させていただきます。

そもそも坪数とは?

そもそも坪数とはどういったものなのか?
「坪」とは、日本古来の長さ大きさを表す単位(:尺貫法(しゃっかんほう))で、その数を示すのが坪数となります。

現代の長さに当てはめると、おおよそ横:1m82cm ✖️ 縦:1m82cmの大きさとなり、
面積は約3.3㎡になります。
これは、畳2枚分に相当する大きさです。

以上がいわゆる「坪面積」と呼ばれるものになります。

ついでに言うと、日本の家屋の平均坪数は、おおよそ38坪という試算があります。

建坪面積

また「坪面積」に対して、実際に建物が建っている面積を「建坪面積」といいます。
この値を基準に、平米数を計算し、工事費用が提示されているのです。

なぜ、坪数をもとにした概算値に注意が必要なのか

それではなぜ、坪数をもとにした概算値には注意が必要なのでしょうか?
それは・・・
「実際に塗り替えを行う面積と、坪数をもとにして出した面積で差異が生まれるから」です。

なぜ、差異は発生するのか?
坪面積はあくまでも、床面積であり、外壁や屋根の寸法を反映した数字ではないのです。
故に、実際に見積もりで測ってみると、全然違う数値が出てくるというわけです。

ここからは簡単な例をあげて、詳細をお話しさせて頂こうと思います。

1. 住宅の形が正方形とは限らない

上記のイラストのように、屋根も外壁も住宅の全体が正方形のような住宅はほとんどと言っていいほど存在しません。
必ずどこかに凹凸は存在します。

しかし1坪は、1m82✖️1m82と決まっているので、細かな凹凸部分は計算されていないのです。

一般的な一軒家。玄関などは特に凹凸ができやすい
↑一般的な一軒家の場合、玄関周りや四方の角、窓際に凹凸が出来やすい。
この家の場合だと、2階のベランダ部分の奥行きは計算できない

2. 窓や扉が、計算に含まれていない場合がある

上記でも軽くお話ししましたが、「坪面積」はそもそも住宅が建っている敷地、その地面の面積となるので、そもそも屋根や外壁の値が考慮されていません。

また、一般的な住宅の場合、外壁には必ず窓や扉が設置されています。
坪数から計算された金額の場合、これらの物も計算に入れられることが無いため、実際の提示金額に差異が出てくるのです。

3. 屋根の傾斜分が考慮されていない

一般的な平屋建て、二階建て住宅であれば、基本、屋上ではなく屋根が設置されているものかと思われます。

屋根に限らず、軒なども傾斜がついている場合は大体、
坪面積より屋根面積の方が大きくなるために差異が発生するというわけです。

坪面積での計算では含まれていない部分
↑外壁より外に飛び出た軒の部分。この部分の面積は、計算に含まれていない。

4. 中庭部分などの外壁も計算されない

上記の間取りのような住宅の場合、中庭部分の外壁は概算値に入っておりません。
上記の図で言うと赤い線を引いている部分の外壁です。

外壁の横幅は、住宅によって違うと思われますが、
高さは、一般的な平屋住宅の場合でおおよそ4m。二階建ての住宅で、おおよそ6mになります。
これだけの範囲の金額がまるっと抜け落ちているのです。


坪面積基準では、精度に欠ける

坪面積基準でも、大まかな費用感は確認することが可能です。
ただやはり、大きく精度に欠けるというということを理解した上でないと、

調べた値段より高額だった・・・

というイメージを持たれると思います。

なので金額だけで判断せず、いろいろな塗装会社さんのHPを確認していただくことで、より詳細な工事にかかる相場をご確認できるのではないかなと思います。

では、詳細な工事金額を確認するためには?

では実際に、より詳細な金額を知りたいと思われた方はどうすればいいのか。
坪数がダメなら、一体どの基準が一番、実際の工事費用に近いのか。

ズバリ、最も実際の工事金額に近いのは・・・。

【㎡(平方メートル)を基準とした工事金額】です。

匠PAINTでも実際、㎡(平方メートル)を基準として費用を提示させていただいています。
下記にリンクを貼っておくので、参考がてら確認してみてください。

では、なぜ㎡(平方メートル)が詳細な数字となるのか、理由を解説させていただこうと思います。

1. 実際に塗り面積を求める際の基準となる単位だから

私たち塗装会社が見積書として提出させていただく金額は、
実際に住宅の採寸を行わさせていただいて、計算した面積がもとになっています

屋根の場合は、一面ずつ計測し寸法と面積を出していきます。
外壁の場合は、通気口、窓、ドア・扉を除いた面積を「㎡」で出していきます。

また平米で価格を提示させていただくことにより、
1㎡にどれぐらいの費用か必要となるのか、お客様自身で計算して比較していただくことも可能になってくるのです。

2. 塗料の販売会社も、㎡(平方メートル)をもとに価格を決めている

塗料の販売価格を決めているのは、塗料の販売店です。

では、私たち塗装会社が塗料代を決める時は何を基準にしているのかというと、
塗料販売会社が提示している『設計価格』をもとにご提供させていただいています。

『設計価格』とは、簡単にいうと
1㎡を塗るのにどれぐらいの塗料の量費用が必要となるのかを示した価格です。

この点からも、実際にどのぐらいの費用が発生するのかご確認いただきやすいと思います。

まとめ

今回の結論

坪数による概算値は、塗装会社がわざと、工事にそれほど金額がかからないように見せかけている。
実際の工事金額に則した単位は、「㎡」

詳細な工事金額を確認されたい方は、平米数をもとに提示されている金額をご確認していただくといいかもしれません

またこの記事をご覧になられたお客様にはぜひ、
金額だけでお見積もり依頼を行わないよう、注意しながら塗装業者を探していただけるとありがたいです。


この度は匠PAINTのブログをご覧いただきありがとうございました。
この記事が皆様の暮らしを良い方向へと向かわせるきっかけとなれれば幸いです。

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筆者名:西市匠

資格:

一級塗装技能士
一級樹脂接着剤注入技能士

16年以上に渡って、住宅の屋根・外壁塗装に携わってきた経験や知見をもとに、住まいや塗装に関する情報を発信しております。