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【2023年最新版】外壁塗装に使う塗料の特徴と選び方のポイント
目次
匠PAINTブログをご覧いただき、ありがとうございます。
外壁塗装の主役とも言える塗料。
塗料の種類によって耐用年数や金額は変わってきます。
でも塗装をする際に「今回はこの塗料を使いたい!」なんて思う方はあまりいらっしゃらないと思います。
優良な業者であれば、塗料も含めて最適な提案や施工をしてくれるので、当然といえばそうかもしれません。
とはいえ、全く知識がないと勧められる塗料が本当にいいものか判別がつきません。
せっかくなら自分でもしっかり納得して塗装したいですよね。
そこで今回は外壁塗装に使う塗料の特徴と選び方のポイントについて解説いたします。
塗料を選ぶにあたって、その仕組みから知っていた方が何かと便利です。
まず大本の塗料の仕組みから紹介します。
塗料には全部で3つの主成分があります。
①樹脂
塗料の核となる成分です。これが塗装する面に付いて塗膜を作ります。
塗膜は雨や紫外線などから住まいを守ります。
②顔料
主な役割は塗料の色彩を決めることですが、塗料の増量やサビを防いだりするなどの役割も担います。
③添加剤
塗料の性能を上げるための成分です。
艶消し剤や防腐剤など多くの添加剤があります。
これらの成分を溶かしている液体を溶媒と言います。
塗料が塗られた後、溶媒が蒸発し塗料が乾燥することで、残った成分が塗膜を作ります。
またこの3つの成分を有機溶剤で溶かしているか水で溶かしているかで油性塗料と水性塗料のふたつの種類に分類されます。
シンナーなどの有機溶剤を使った塗料を油性塗料と言います。
塗装の持ちの良さや汚れにくさなどが特徴です。
有機溶剤は匂いが強力で、人体に悪影響があるため取り扱いには注意が必要です。
平成18年に大気汚染防止法が改正され、シンナーなどに含まれる揮発性有機化合物(VOC)の排出削減の方針が打ち出されました。
これを受けて人や環境に配慮した油性塗料も開発されています。
水で塗料の成分を溶かしたものを水性塗料と言います。
料金は油性塗料より安く、匂いや人体への影響は油性塗料よりはありません。
ただ少量ながらVOCが使われているため、依然として取り扱いには気をつけなければいけません。
水性塗料が出てきた当初は低温時の塗装や仕上がり面など性能面で問題が挙げられていましたが、最近は性能も改善されてきています。
とはいえ、まだ性能面においては油性塗料に軍配が上がります。
そのため環境や健康面を気にするなら水性塗料、塗料の安定性を重視するなら油性塗料がおすすめです。
弾性塗料とはゴムのように伸びたり、縮んだりすることが特徴の塗料です。
JIS規格で伸び率が120%以上であることが決められています。
ひび割れしやすいモルタルの外壁に使われることが多いです。
伸び率が50%〜100%の微弾性塗料もあります。
・ひび割れしづらくなる
ひび割れは美観が損なわれるのもそうですが、雨水の侵入や外壁へのダメージの蓄積など住まいに悪影響を及ぼします。
しかし弾性塗料はその伸縮性によって、外壁のひび割れが表面化することを防ぎます。
・防水性が高い
外壁によく密着するため、塗膜へ雨水が侵入しづらいです。
さらに弾性塗料は厚く塗ることが多いので、防水性はピカイチと言えます。
モルタルの外壁の塗装には出番がある弾性塗料ですが、他の外壁では使われる機会が減っています。
一見良さそうに見える弾性塗料にも問題点があるからです。
・塗膜が膨らみやすい
通気性が低いため、塗膜が膨らんでしまうことがあります。
一度膨らんだ塗膜はもとに戻らず、見た目が悪くなってしまいます。
また塗膜の膨れは外壁の劣化を早めてしまうため、機能面においても良くありません。
・耐用年数が短い
主な弾性塗料である弾性シリコン塗料や弾性フッ素塗料は、他の非弾性塗料と比べて耐用年数が短いです。
厚く塗ることで耐用年数を伸ばすこともできますが、その分料金も高くなってしまいます。
みなさまが塗料の種類で良く聞くのは、実は使われている樹脂の種類によって分類されたものです。
塗料のメインとも言える樹脂は、機能や金額を大きく左右します。
ここでは樹脂の種類ごとの塗料について、解説いたします。
金額としては一番安いのがこのアクリル塗料です。
その分耐用年数も5年〜8年とかなり短く、汚れやすいです。
今は外壁の塗り替えではほとんど出番はありませんが、用途によっては使われることもあります。
また従来のものから改善されたアクリル塗料も開発されています。
ポリウレタンの樹脂が主成分の塗料をウレタン塗料と言います。
耐用年数は7年〜10年で、塗る場所を選ばないことが特徴です。
最近はシリコン塗料やラジカル塗料の登場で、金額や性能に差が出なくなり、出番は減っています。
シリコン塗料はラジカル塗料が台頭するまでは、定番の塗料でした。
耐用年数は10年〜15年ほどで、種類の豊富さや培われた実績で今でも多くの支持を集めています。
その反面、弾性でないとひび割れが起こりやすかったり、シリコン塗料の中でも単層弾性塗料は耐用年数が短いなどのデメリットもあります。
ラジカル塗料の正式名称は、ラジカル制御型塗料と言い、外壁の劣化を促すラジカルの発生を抑えることができる塗料です。
アクリル樹脂やシリコン樹脂など、使われている樹脂は多岐に渡ります。
耐用年数は12年〜15年で、ラジカルの発生によるチョーキング現象が起こりづらいことや、料金面で優秀であることなど利便性が高くなっています。
フッ素塗料は耐用年数が15年〜20年と長く、ビルや橋などの大きめの建造物に使われることが多いです。
汚れの付きづらさや劣化のしづらさなど、長期間塗装を保たせたい方向けの塗料です。
デメリットは料金が高いことですが、長期的な目線で見ると塗装の塗り替えの頻度が減るので、お得になる場合もあります。
塗料の原料に無機(炭素を含まない物質)を配合した塗料です。
無機物の耐久性が活かされており、耐用年数は20年〜25年とフッ素塗料より長いです。
ただしひび割れしやすかったり、木製と相性が悪いなど、必ずしも万能ではありません。
また料金もフッ素塗料と同様に高額です。
料金や機能面のバランスが良いのは、シリコン塗料やラジカル塗料です。
限定的な使い方(数年保てばいい、部分的に塗料を変える等)を考慮すれば、アクリル塗料やウレタン塗料が料金を抑えることができます。
一時的な負担が気にならないならトータルで料金を抑えられるかつ、耐久性のあるフッ素塗料や無機塗料が選択肢に入るでしょう。
今回は外壁塗装に使う塗料の特徴と選び方のポイントについて解説しました。
それぞれの特性を理解し、最適な塗料選びに役立てていただければと思います。
ただ塗料の選択は専門家の観点もないと難しいので、塗装の際にはぜひご相談ください。
また、匠PAINTではリフォームサミット参画店ならではの優良でリーズナブルな材料を使用しています。
リフォームサミットとは
匠PAINTではメーカー設計価格のお見積りと、塗装のプロとしてこだわり抜いた施工でお客様に満足していただけるサービスを提供しております。
また24時間カメラシステムや無料定期点検で、作業中や作業後も安心です。
外壁塗装・屋根塗装以外の塗装のご相談もお待ちしております。
外壁塗装・屋根塗装に関してのご相談はこちらから
- 1.塗料について知ろう!
- 2.塗料の仕組み
- ・塗料の主な成分
- ・油性塗料
- ・水性塗料
- ・どっちがいいの?
- 3.弾性塗料について
- ・弾性塗料の良い点
- ・最近はあまり使われていない?
- ・弾性塗料の問題点
- 4.主な塗料のグレード
- ・アクリル塗料
- ・ウレタン塗料
- ・シリコン塗料
- ・ラジカル塗料
- ・フッ素塗料
- ・無機塗料
- ・どれがいいの?
- 5.【愛媛・松山市】外壁塗装・屋根塗装や外壁・屋根の劣化、外壁リフォームのお悩みは匠PAINTまで
1.塗料について知ろう!
匠PAINTブログをご覧いただき、ありがとうございます。
外壁塗装の主役とも言える塗料。
塗料の種類によって耐用年数や金額は変わってきます。
でも塗装をする際に「今回はこの塗料を使いたい!」なんて思う方はあまりいらっしゃらないと思います。
優良な業者であれば、塗料も含めて最適な提案や施工をしてくれるので、当然といえばそうかもしれません。
とはいえ、全く知識がないと勧められる塗料が本当にいいものか判別がつきません。
せっかくなら自分でもしっかり納得して塗装したいですよね。
そこで今回は外壁塗装に使う塗料の特徴と選び方のポイントについて解説いたします。
2.塗料の仕組み
塗料を選ぶにあたって、その仕組みから知っていた方が何かと便利です。
まず大本の塗料の仕組みから紹介します。
塗料の主な成分
塗料には全部で3つの主成分があります。
①樹脂
塗料の核となる成分です。これが塗装する面に付いて塗膜を作ります。
塗膜は雨や紫外線などから住まいを守ります。
②顔料
主な役割は塗料の色彩を決めることですが、塗料の増量やサビを防いだりするなどの役割も担います。
③添加剤
塗料の性能を上げるための成分です。
艶消し剤や防腐剤など多くの添加剤があります。
これらの成分を溶かしている液体を溶媒と言います。
塗料が塗られた後、溶媒が蒸発し塗料が乾燥することで、残った成分が塗膜を作ります。
またこの3つの成分を有機溶剤で溶かしているか水で溶かしているかで油性塗料と水性塗料のふたつの種類に分類されます。
油性塗料
シンナーなどの有機溶剤を使った塗料を油性塗料と言います。
塗装の持ちの良さや汚れにくさなどが特徴です。
有機溶剤は匂いが強力で、人体に悪影響があるため取り扱いには注意が必要です。
平成18年に大気汚染防止法が改正され、シンナーなどに含まれる揮発性有機化合物(VOC)の排出削減の方針が打ち出されました。
これを受けて人や環境に配慮した油性塗料も開発されています。
水性塗料
水で塗料の成分を溶かしたものを水性塗料と言います。
料金は油性塗料より安く、匂いや人体への影響は油性塗料よりはありません。
ただ少量ながらVOCが使われているため、依然として取り扱いには気をつけなければいけません。
どっちがいいの?
水性塗料が出てきた当初は低温時の塗装や仕上がり面など性能面で問題が挙げられていましたが、最近は性能も改善されてきています。
とはいえ、まだ性能面においては油性塗料に軍配が上がります。
そのため環境や健康面を気にするなら水性塗料、塗料の安定性を重視するなら油性塗料がおすすめです。
3.弾性塗料について
弾性塗料とはゴムのように伸びたり、縮んだりすることが特徴の塗料です。
JIS規格で伸び率が120%以上であることが決められています。
ひび割れしやすいモルタルの外壁に使われることが多いです。
伸び率が50%〜100%の微弾性塗料もあります。
弾性塗料の良い点
・ひび割れしづらくなる
ひび割れは美観が損なわれるのもそうですが、雨水の侵入や外壁へのダメージの蓄積など住まいに悪影響を及ぼします。
しかし弾性塗料はその伸縮性によって、外壁のひび割れが表面化することを防ぎます。
・防水性が高い
外壁によく密着するため、塗膜へ雨水が侵入しづらいです。
さらに弾性塗料は厚く塗ることが多いので、防水性はピカイチと言えます。
最近はあまり使われていない?
モルタルの外壁の塗装には出番がある弾性塗料ですが、他の外壁では使われる機会が減っています。
一見良さそうに見える弾性塗料にも問題点があるからです。
弾性塗料の問題点
・塗膜が膨らみやすい
通気性が低いため、塗膜が膨らんでしまうことがあります。
一度膨らんだ塗膜はもとに戻らず、見た目が悪くなってしまいます。
また塗膜の膨れは外壁の劣化を早めてしまうため、機能面においても良くありません。
・耐用年数が短い
主な弾性塗料である弾性シリコン塗料や弾性フッ素塗料は、他の非弾性塗料と比べて耐用年数が短いです。
厚く塗ることで耐用年数を伸ばすこともできますが、その分料金も高くなってしまいます。
4.主な塗料のグレード
みなさまが塗料の種類で良く聞くのは、実は使われている樹脂の種類によって分類されたものです。
塗料のメインとも言える樹脂は、機能や金額を大きく左右します。
ここでは樹脂の種類ごとの塗料について、解説いたします。
アクリル塗料
金額としては一番安いのがこのアクリル塗料です。
その分耐用年数も5年〜8年とかなり短く、汚れやすいです。
今は外壁の塗り替えではほとんど出番はありませんが、用途によっては使われることもあります。
また従来のものから改善されたアクリル塗料も開発されています。
ウレタン塗料
ポリウレタンの樹脂が主成分の塗料をウレタン塗料と言います。
耐用年数は7年〜10年で、塗る場所を選ばないことが特徴です。
最近はシリコン塗料やラジカル塗料の登場で、金額や性能に差が出なくなり、出番は減っています。
シリコン塗料
シリコン塗料はラジカル塗料が台頭するまでは、定番の塗料でした。
耐用年数は10年〜15年ほどで、種類の豊富さや培われた実績で今でも多くの支持を集めています。
その反面、弾性でないとひび割れが起こりやすかったり、シリコン塗料の中でも単層弾性塗料は耐用年数が短いなどのデメリットもあります。
ラジカル塗料
ラジカル塗料の正式名称は、ラジカル制御型塗料と言い、外壁の劣化を促すラジカルの発生を抑えることができる塗料です。
アクリル樹脂やシリコン樹脂など、使われている樹脂は多岐に渡ります。
耐用年数は12年〜15年で、ラジカルの発生によるチョーキング現象が起こりづらいことや、料金面で優秀であることなど利便性が高くなっています。
フッ素塗料
フッ素塗料は耐用年数が15年〜20年と長く、ビルや橋などの大きめの建造物に使われることが多いです。
汚れの付きづらさや劣化のしづらさなど、長期間塗装を保たせたい方向けの塗料です。
デメリットは料金が高いことですが、長期的な目線で見ると塗装の塗り替えの頻度が減るので、お得になる場合もあります。
無機塗料
塗料の原料に無機(炭素を含まない物質)を配合した塗料です。
無機物の耐久性が活かされており、耐用年数は20年〜25年とフッ素塗料より長いです。
ただしひび割れしやすかったり、木製と相性が悪いなど、必ずしも万能ではありません。
また料金もフッ素塗料と同様に高額です。
どれがいいの?
料金や機能面のバランスが良いのは、シリコン塗料やラジカル塗料です。
限定的な使い方(数年保てばいい、部分的に塗料を変える等)を考慮すれば、アクリル塗料やウレタン塗料が料金を抑えることができます。
一時的な負担が気にならないならトータルで料金を抑えられるかつ、耐久性のあるフッ素塗料や無機塗料が選択肢に入るでしょう。
5.【愛媛・松山市】外壁塗装・屋根塗装や外壁・屋根の劣化、外壁リフォームのお悩みは匠PAINTまで
今回は外壁塗装に使う塗料の特徴と選び方のポイントについて解説しました。
それぞれの特性を理解し、最適な塗料選びに役立てていただければと思います。
ただ塗料の選択は専門家の観点もないと難しいので、塗装の際にはぜひご相談ください。
また、匠PAINTではリフォームサミット参画店ならではの優良でリーズナブルな材料を使用しています。
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筆者名:西市匠
資格:
一級塗装技能士
一級樹脂接着剤注入技能士
16年以上に渡って、住宅の屋根・外壁塗装に携わってきた経験や知見をもとに、住まいや塗装に関する情報を発信しております。